中原淳

わたしたちの世界は、データが直接リアルな現場を変えるのではなく、現場にいる人間にデータが解釈され、意味づけられたときに、現場を変えるのです。この「解釈」や「意味づけ」を軽視してはいけません。ところが今は、「データがあれば、現場が変わる」とか「データそのものが現実を変えることができる」と声高に叫ぶような論調がすごく多い。これは素朴すぎる科学主義だし、データ万能主義に陥っているといえます。